山瀬理恵子のアス飯®︎日記

植物化学「αピネン」について。『復活和え』の栄養解説

2020/06/13 08:45

6月12日公開された【味の明太子ふくや版 山瀬理恵子の今日もアス飯vol.24  復活和え】を解説します。



ピックアップするのは正に今、自身が化学で深堀り真っ只中の分野。


今回取り上げるαピネンはミョウガや春菊などに含まれている香り成分です。



香る成分はテルペン化合物が主体。イソプレンを最小単位として2個繋がったものがモノテルペン。ミョウガに含まれるα-ピネンはモノテルペン炭化水素に分類され、 分子式はC10H16。(炭素が10個、水素が16個。炭素の分子量は12。12×10=120。水素の分子量が1。1×16=16。120+16=136。よってαピネンの分子量が136だと分かる)




香りの特徴は弱い針葉樹の香りとされますが、実際の香りは希薄。他の香り成分をリフトアップさせたり、森の中では周囲に香りを拡散させる役割を持っています。



「ピネン」という名前は松の木に由来。ピネン(α、β)を含む代表的な精油として


サイプレス:ヒノキ科:45~70%含有 Cupressus sempervirens

 アカマツ・ヨーロッパ:マツ科:30~80%含有 Pinus sylvestris 

ジュニパー:ヒノキ科:30%~45%含有 Juniperus communis 

フランキンセンス:カンラン科:25~55%含有Boswellia carterii 


我が家ではクロモジ、青森ヒバ、サイプレス、フランキンセンス、ヒノキ、ジュニパー、サンダルウッドのブレンド芳香浴が夫に大好評。



森林浴と香りの関係ですが、香りはまず鼻腔の上にある粘膜を経てすばやく脳を刺激。気道から血管に乗り、体内を循環。香り成分はたとえ微量でもさまざまな形で人の体に影響を与えています。森の香り成分としてもっとも有名なのがこのα-ピネン(アルファ-ピネン)。含有量の差はあるもののほとんどの木に含まれているため、森に入ったとき最初に香るのがこの成分。


近年の研究で森林浴をすると、疲労回復や睡眠改善などのさまざまな効果が得られることが分かっており、中でも日本全国の森に自生する「クロモジ」のストレス軽減や精神を安定させる香気成分、その他の機能性成分に注目が集まっています。宮沢賢治も自身の作品の中でクロモジの香りの良さについて度々触れており、神様に供える榊(サカキ)が育成しない北の地域では代わりにクロモジを使っていたそう。


先日より講師・長島司先生から学び始めた森の香り、里の香りコンシェルジュで学ぶ和精油。私たち日本人の生活に馴染み深いところではマツ、ヒノキ、スギに豊富に含まれる香りです。


2019年度 長島司先生の精油の化学in松山

https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/428406


森の香り、里の香りコンシェルジュ受講する理由

https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/508190


講師・長島司先生 森の香り・里の香りコンシェルジュトレーニング&ライセンス講座コーススタート(ズームクラス)

https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/511156


長島司先生の寺子屋

https://cedarfarm.info

https://cedarfarm.info/pg47.html




α-ピネンの薬理作用は森林浴、抗痙攣、抗炎症、抗菌など。様々な研究がされており、免疫機能賦活作用や(細胞性免疫に対する賦活作用)、脳血流を増大し大脳活動を活性化する働き、低濃度ではストレスによる精神的発汗(冷や汗)が減少し、呼吸を整え、末梢血管拡張作用により血流量が増加。手先が温まったり、脈拍数が減少して安定化。交感神経の高ぶりを抑え、副交感神経の働きを活性化させたり、強壮作用を持つので無力症などにも。


ミョウガは茄子の皮にも豊富なアントシアニン色素(ナスは独自のポリフェノールを含む、ナスニン=水溶性)を持ち、漢方では消炎、解毒の生薬として使用。消化を助け、カリウム、マンガン、食物繊維などの栄養成分が豊富なだけでなく森林浴が人間に及ぼす香りを所持しています。


ちなみにこの写真は北海道の実家。自宅前の畑です。見るからにαピネンだらけのような気がしています笑



ピネン(α-、β-)/pineneにはα-ピネンとβ-ピネンがあり、β-ピネンの方は主にバジル、パセリ、バラ、ローズマリーなどが持つ香り成分。よって今回の試作ではピネン繋がりでツブチューブの種類を「バジルオリーブ」にしてみました。食した場合は体内で消化を助けると考えられています。


スイートバジルはハーブの王様。食欲を増進すると共に腸の運度を活性化。心身に活気や活力を与え、香りはある種の高揚感をもたらします。



ふくやアス飯「復活和え」

https://www.youtube.com/watch?v=ukcnjnPXK5c


薬用のセロリ「食べる精神安定剤」

三大抗酸化成分(βカロテン 、ビタミンC、ビタミンE)を含む。血流を促すピラジン(ピラジンはピーマンのワタと種にも豊富)を含む葉っぱ(葉にしか含まれない)も含めて食べれば栄養満点でビタミン、ミネラルをたっぷり取り込める。ポリフェノール(高い抗炎症作用のルテオリンは老化防止にも。アピゲニンは脳細胞の活性化)が豊富で、ポリフェノールは切るほどに抗酸化力がパワーアップ!しかしビタミンCは切った後に減少してくので食べる直前にカット。根元を水にさらしておくとシャッキリした状態で食べられる。断面を断ち切る輪切りなら筋とりの必要がなく食物繊維のロスがない。セロリは皮にもカリウムなどのミネラルやポリフェノールが豊富。丸ごといただきましょう。独特の香り成分アピイン、セダノライドはストレス対策に◎


タコ

タウリンが含まれ、体の機能や細胞を正常な状態に戻す作用(ホメオスタシス=恒常性)があり、亜鉛は心身の健康を保つ重要ミネラル。エネルギー代謝、免疫反応など、体内の様々な働きをサポート。味覚を正常に保ったり、細胞の新生に関わります。


チーズ

セロトニン(幸せホルモン、朝陽を浴びることでも分泌)の材料、トリプトファンが豊富(寝つきが良くなる)


バジル明太子

香りは上記に記しましたが今回明太子に意識しているのは精神に関わる2つの栄養素。明太子に豊富なパントテン酸はストレスがかかった時に役立つホルモンの分泌に必要。メンタルバランスに大切なナイアシンもお忘れなく。


りんご、ナッツ

リンゴポリフェノールの主成分プロシアニジン類(その他カカオ、黒豆、シナモン、ナッツ)やアントシアニンなど。内臓脂肪を軽減。心臓病予防効果、免疫を上げる、美白など。熱にはあまり強くないのでできるだけ生でいただきます。

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