山瀬理恵子のアス飯®︎日記

精油の化学 長島司先生

2019/05/15 04:51

松山初開催、長島司先生による分子模型を使って学ぶ精油の化学、第1回目を受講して来ました。



休憩時間も質問が飛び交い、全員がメモを走らせる濃密さ。感嘆の声が上がり続けた貴重過ぎる時間。植物化学が初めての方は勿論、ハーブやアロマテラピー、スパイスなどの植物学についてストイックに学ばれている方こそ、化学を深掘りしていくことで、芳香や色素の最小単位とその特徴や繋がりを知り、そこから未知なる発見や可能性が無数に生まれていくことを実感しました。



精油の抽出法は複数ありますが、例えば、水蒸気蒸留法だけでもウオーターディスティレーション、コーホベーション、ウオーター・スチームディスティレーション、スチームディスティレーションと4種あり、それぞれの細やかなメリットやデメリット、メカニズムまでを知ったのは初めて。


また、ラベンダーとローズのアブソリュートを嗅がせていただいたのも人生初。



カロテノイドは実は、イソプレンが8つ繋がったものであり、普段精油として使用しているモノテルペン(イソプレンの数は2)アルコール類のリナロール(鎮静 ラベンダー、ベルガモット、ネロリ、イランイランなど)ゲラニオール(抗真菌作用、鎮痛作用、皮膚弾力回復作用、収斂作用 ローズ、ゼラニウム、ネロリ)テルピネン4オール(鎮痛作用、鎮静作用、抗炎症作用、抗菌作用 スイートマージョラム 、ティートゥリー)


セスキテルペン(イソプレンの数は3)アルコール類のサンタロール(抗ウィルス作用、強心作用 サンダルウッド)ネロリドール(抗マラリア活性、鎮静作用、ホルモン様作用 ネロリ)ヌートカトン(グレープフルーツの特徴的成分)


ジテルペン(イソプレンの数は4)アルコール類のスクラレオール(エストロゲン様作用 クラリセージの特徴的成分)などは全てテルペン化合物であり、それぞれがイソプレンを基本ユニットとして複数が繋がっている化合物であったことに何というか衝撃。(まさかカロテノイドに繋がっていたとは)



芳香蒸留水に溶ける香り成分量(溶解度 αビサボロールが殆ど溶けないことに対しフェニルエチルアルコールはよく溶けるなど )や香り成分の閾値(フェニルエチルアルコールが殆ど香らないことに対しリナロールは香りが強いなど)が精油によって異なることから、コーホベーションにより精油のパフォーマンスを上げることが出来るなど、とにかくフレッシュな情報ばかり。


分子模型を使うことで化学の苦手な私でも分かりやすく栄養学などどの分野においてもこれまでとは違ったアプローチから生徒さんにシェア出来ると思いました。長島先生の講義を受講出来てラッキーとしか言いようが無いです。



松山に来たばかりの時、本当にたまたまFacebookイベントでこちらの講座開催を知り、もともと長島先生の書籍を所持していたこともあって即決で申し込みました。主催の山崎さん、長島先生を愛媛まで連れて来てくださり本当にありがとうございました!


連続講義。次回までに復習ノートを纏め、もっともっと楽しく学べるように頑張ります🌿👫




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