節分。季節の分かれ目。
明日から立春。時が経つのは本当にあっという間ですね。
今月半ばに福岡に引っ越します。
京都の仕事で継続しているもの、また、これから入ってくるものもあり、暫くは福岡と京都を行ったり来たりの生活になりそう。
京都では本当にたくさんの料理を作らせていただきました。和食が大好きになったのは間違いなく京の食文化のお陰。ありがとうございます。
福岡でも様々な食材に触れさせていただけることがとても幸せです。
有難いことに、九州のメディアさんや食品メーカーさんから既にお声がけいただいています。
未知なる土地、新しい世界でどこまで出来るか分かりませんが、楽しみながら活動していけたらと思っています。福岡の皆さん、どうぞ宜しくお願い致します。
今日は、過去の節分をどのように過ごしていたかを振り返りながら纏めてみます。
夫の毎日の食事記録をとり始めた兼ね合いもあり、2004年の下半期から画像付きの日記が残っています。
2005年は、浦和から横浜本牧に引っ越したばかりの時。まだ、廊下にまで連なった段ボールに囲まれながら豆まきだけしていました。私が鬼役。お面をつけ、床に倒れている私の写真だけが1枚残っていました。
そこから数年は夫の合宿などと重なり、1人で節分を過ごすことが多かったよう。1人分の恵方巻きとお吸い物の画像が幾つか。
上の写真は2009年の節分で、この年は夫と2人で過ごせたよう。ご覧の通りきゅうりを入れてみたのですが、夫はしっかり抜いて食べていたと書かれていました。(旦那さんは大のきゅうり嫌い)写真中央は鰯を生姜煮にしたもの。さつまいもは当時徳島ボルティス在籍だった石田選手からいただいたもの。昆布と一緒に煮ています。
「どうしてきゅうりが嫌いなんですか?」
https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/114808
それにしてもこんな大きな恵方巻き(この年の方角は東北東)私も一緒に食べたんですね。切ってはいけないとのことで、このまま無言で丸ごとかぶりついたよう。今考えたら信じられないです。若いって凄い。
その後の数年も合宿等と重なり節分は一緒に過ごせておらず
こちらが今からちょうど7年前、2010年の節分画像。この年の方角は西南西。キュウリだけひっこ抜かれた前年度の悔しさをバネに、鰻、高野豆腐、三つ葉、干し椎茸、卵、かまぼこ、かんぴょうと、キュウリを三つ葉に変更したことが書かれていました。
この日のお昼にも、チームの食堂の方が恵方巻きを出してくださったそうなのですが「山瀬選手のはキュウリを抜いておきましたからね!」と、夫の恵方巻きだけ始めからキュウリが抜かれていたとか。夫が笑いながら話してくれたことが書かれていました。
大豆の五目煮、鰯と筍の梅煮。恵方巻きだけではきっと足りないだろうとのことで、カルフォルニアロールも作ったことが書いてあります。中身はナムル。柊に刺したイワシの頭は飾り。緑の小さい器の福茶には、炒り大豆を3つと、昆布と梅干し。1人で日本酒も呑んだようです。竹の器が日本酒の器。
元来は年男か家長が大豆を巻いたそうですが、現代は家族皆で豆をまくというやり方も多いようですね。
こちらは2014年度に夫と2人で伺った吉田神社。節分前日祭の様子です。
https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/114380
「節分前夜に、邪気や疫病神を追放すると伝わる行事「追儺(ついな)式」を、吉田神社へ見に行って来ました。平安時代、大晦日の宮中では悪鬼を追い払う「追儺(ついな)」という行事が行われ、1928(昭和3)年に、節分祭の一環として神社が復興したのだそう。
午後6時、赤、青、黄の3匹の鬼が、参拝客を「ウオー!!」と叫びながら脅かし、暴れながら歩くと、あちこちから子供たちの「ギャー!!」と泣き叫ぶ声と、大人たちの歓声が。私たちは露店の椅子に座り、鮎の塩焼きを食べながら行列を目にしたのですが、鬼がやってくると、隣の席に座っていた男の子も「お母さん!!席かわって!!」と直ぐさま立ち上がり、奥の席へと姿を隠していました。鬼の威力は凄まじいです。」
2015年2月3日に京都新聞さんに掲載していただいたレシピ写真です。スーパーフードのアボカドを主役にしたレシピを考案しましたが、節分の日に発売が重なったので、柊や豆殻、金福豆を添えました。器の下には柿渋のクロスを敷きました。
2011年からの節分は、恵方巻きの大きさが私の分だけ、夫の3分の1程度になっています。毎年夫に張り合うように大きく作り過ぎてしまい、必死に無言で食べなければならないことを学習。ようやく自分の食べられる量に適した小さめの恵方巻きを作ることを覚えた年。
残りの酢飯や具材でちらし風に作り置きしましたが、炭水化物が多く、少量を口しにて翌朝にいただいたようです。
雑穀米に大豆や黒豆などを混ぜ、チコリの上にのせたものも。ご飯の下に牛肉を敷いています。チコリを使った料理はバリエーション豊かで、見た目も可愛いので重宝します。
ヘルシーなかぼちゃとブロッコリーの大豆あんかけ。艶があって美味しそう。ちなみにこの器は川崎大師でいただいたものです。
この年の汁ものはいわしのつみれ汁。マリノスからフロンターレに移籍したばかりの時ですね。3月7日までは横浜本牧から、麻生グラウンドに1時間近くかけて車で通っていたことを思い出します。
料理の説明、栄養の話、その時に会話した内容や調理工程写真も全て残っており、懐かしくなりました。
改めて記録って本当に大事だなと。日々の記録があるから今日より明日のブラッシュアップに更なるプラスの可能性が生まれ、思い出をより一層、脳裏に刻める。また書き留める行為は、観察眼を養い、書き手の感情や思考を整理する。
何よりもし、私が今日、突然死んだとしても、夫の実直に生きて来たサッカーへの道のりや、命をかけてひとつのことに取り組む1人の人間の生き方や会話、食事記録がこうして文字や写真として残っている。私が生きている間にシェアも出来た。夫を見て、僕も、私も頑張ろうと思えたり、もしかしたら生きる力になっている人がいるかもしれない。そしてそれは、文字や写真で記録さえ残しておけば、時代を超えても永遠に他の誰かの未来を明るくする可能性があるということ。これが何よりの1番素晴らしいことだと私は思うのです。
2019年の節分はこちら
https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/407258
実は福岡から愛媛への門出のタイミングの写真。この背中を見ると、やっとチームが決まってほっと胸を撫で下ろした感情が蘇り、何だか涙が出そうに。背景は福岡時代のキッチンです。私たち夫婦は香椎浜で愛犬、るしあさんチトさんと共に暮らしていました🤱
https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/407819
愛媛FCへの移籍発表は2019年2月6日のリリースでした。他チームはどこも始動していましたから、本当はこのタイミングでの引退の可能性は多々あった。サッカーの神様は彼を見捨てなかったですね。
【元日本代表・山瀬「あと1試合」への執念 J2福岡退団から2カ月半後の愛媛入り(yahoo!ニュース 西日本新聞記事)】
https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/484662/
2020年節分
https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/483051
我が家では節分の日の朝食で、鬼が嫌がる匂いと伝えられる鰯を焼き魚として出しました。
添えた大根おろしは、愛媛FCサポート飲食店、ゆらりさんからのお裾分け。白菜やブロッコリー、カリフラワーなど、大将の奥様のご実家から立派な野菜をたっぷり。どれも非常に美味しくいただきましたが、夫の大のお気に入りは大根。辛味の強い大根で、うまいうまいと大絶賛。毎朝の焼き魚に必ず添えたり、汁物にのせたりしながら美味しくいただいております。大将、いつも本当にありがとうございます。(右は切り昆布と生ワカメ。生ワカメは新物。中央、芥子菜は柑橘を使って漬物に。左上は鉄分摂取を目的とした繋ぎの一品)
季節の変わり目、邪気を払う為に、豆まき(炒り豆)をし、無病息災を願いながら豆をいただきます。
7種の具材(七福神:大黒天、毘沙門天、恵比寿天、寿老人、弁財天、福禄寿、布袋の、福をもたらす七つの神様)で恵方巻きも作りました。
我が家の具材は毎年ほぼ決まっており、かんぴょう(細く長い形から長生きできるように)椎茸(古来より神様のお供え物とされ、傘の形が陣笠に似ているため身を守ってくれるという意味)卵焼き(黄色い色から財の豊かさ、金運のげん担ぎ)ウナギ(今年はアナゴ:「うなぎのぼり」という言葉から出世や上昇などの意味。また、うなぎの長い姿が長寿を表す)桜でんぶ(鯛は「めでたい」という言葉がかかった縁起物)高野豆腐(大豆は厄除けとして古くから使われ、四角い形から盾豆腐として災いを除ける盾となることを表す)の6つは一緒。
最後の「9つの利をもたらしてくれる」といわれるきゅうりだけは🥒夫が食べられない為、きゅうりから三つ葉に変更。今年は、早春を告げる栄養価抜群の食材、解毒系抗酸化物質を含む菜の花にしてみました。
2020年節分👹の夜🌉
https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/483012
この辺りからコロナが始まりましたね。当たり前に集まれていた時代から個の時代へ突入
2021年は、124年ぶりに節分が2月2日にやってくる大変珍しい暦調整の年でした。
ちょうどライオンのCM撮影前で、前後の日記を読み返すと私の方が仕事でかなりバタバタしていますね。
https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/568753
こちらが2021年節分の日の玄関。
焼いた鰯の頭に柊の枝を刺して玄関などに飾る「柊鰯」や「節分鰯」は平安時代から続く風習で、季節の分かれ目、特に年が変わる「春の節分」には、邪気が入りやすいと考えられていたそう。「柊鰯」は魔除けとして、魔=鬼、臭いもの=鰯の頭、尖ったもの=柊の葉っぱの棘を表し、柊鰯によって鬼が家の中に入ってくるのを防ぎ、1年間の平穏と無事を祈ります。愛媛の鬼ぐい(トゲトゲがタラの木)方式で。
先日、萩尾エリ子先生のオンライン講座で授業の冒頭でローズマリーのリースを作っていらっしゃった。早速庭のローズマリーでリースを作り玄関へ、その下に柊鰯(鬼ぐい)を吊るしてみました。
日本メディカルハーブ協会で執筆している文筆家(木の文化研究)杉原梨江子さんによると、ローズマリーは時代をさかのぼると古代ギリシャ時代から使われてきたと。古代ローマの植物学者ディオスコリデス(40頃-90頃)は『薬物誌』3巻で体を温める作用を記し、ローズマリーを煮出したものを飲んで、運動し、入浴し、ワインを飲めば疲労を回復すると助言。古代ローマの博物学者プリニウス(23頃-79)は『博物誌』24巻の中で、樹液は浄化作用を必要とする疾患を癒し、視力回復にもよいと記しているとのこと。中世の本草書には、ローズマリーを床に撒くとその香りで無気力な人も元気が出てくる、枕の下に敷いて寝ると悪夢を見ない、香りを嗅ぐとうなされないなど、さまざまな処方が紹介。殺菌効果を利用して、病室で焚き、感染を防ぐためにも使われていたそう。
このように古代から現代まで重宝されているローズマリー。西欧にはローズマリーを使った不思議な魔法が数多く残っています。
強い香りによって災厄、病気から守護するとされ、魔除けに使われました。病気除けのお守りにはローズマリーとタイム、スミレ、サクラソウ、スイセンを花束に。クリスマスに飾る魔除けにはヒイラギ、アイビー、月桂樹、ヤドリギと一緒にローズマリーを飾ると、健康と幸福のお守りに。大晦日にはクローブを詰めたオレンジとローズマリーの小枝を飾りつけしてお清めの魔法に。
去りゆく1年を浄化し、新年を迎える組み合わせとのことです。
2022年節分
https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/693608
節分には「季節を分ける」という意味があり、二十四節気の立春、立夏、立秋、立冬それぞれの前日が「節分」。そのなかでも立春は春のはじまりであり、また旧暦(太陰太陽暦)で1ヶ月を定める区切りとして、節気から次の節気の前日までとした「節切り」では立春が新年最初の日に。(2022年の立春は明日、2月4日)つまり、立春の前日となる節分は大晦日。平安時代の宮中ではこの大切な日に、一年の厄を祓う行事などが行われていたそうです。
我が家では毎年、かなり早いタイミングから功治さんが
「恵方巻きと節分食、豆巻きの準備をお願いね❗️」
今年は旦那さん不在の為、愛媛と山口、それぞれで近くの神社へお参りに行き(午後練のため午前中に伺うそう)年の数だけ豆を食べ、恵方巻きや鰯の生姜梅煮などを作ってよもぎ、ローズマリー、レモングラス、粗塩の風呂に浸かり、お互い健やかに過ごそうねと話しています👺
2023年
鹿児島合宿中の夫でしたが、何と夕食に恵方巻きが出たそうな😆✨🙌
https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/769505